金融が解る世界の歴史
「金融が解る世界の歴史」を読了。
金融パーソン必読、市場を織るには歴史をみよ。
ということで金融パーソンではないのですが、投資をしている身なので金融系の本は大好きです。
簡単ではありますが、噛み砕いて章ごとに内容を伝えます。
人類は多くの感染症と闘った歴史が読み解けます。そして、中世の欧州社会を変えたペスト。感染症によって大きく変わる人類史。感染症はたくさん人が死ぬんだから悪に決まっているだろう!と思うのが必然かと思いますが、全てが悪いという訳ではなく、良い方向にも動くこともあるのか!?!?・・・
グローバリズムとは、国境を越えた資本や労働の移動、貿易取引、海外投資の拡大により、世界各国間の経済の結びつきが強くなる事を意味しています。
一方でグローバリズムに逆行する主張や運動は反グローバリズムと呼ばれ、欧米の主要先進国を中心に、自国優先、保護主義的、排外主義的な傾向が起こっている。
ここでは、世界的ナショナリズムの台頭として、世界唯一の大国である米国は単独主義、あるいは自国優先主義の傾向を強めつつあり、必然的に世界もこの影響を受ける事になるのだが・・・
第三章:トランプ大統領の登場は歴史の必然
トランプのバックには宗教が関わっている。米国では何らかの宗教を信じる人は92%二達し、主要先進国で最も高い。
その為、選挙でもキリスト福音派の協力が政治力がバックに潜んでいる。又、米国の産業界で成功するユダヤ人についても語っています。
第四章:英国離脱と欧州連合不安定化の構造要因
国家形成に影響した宗教対立について記述があります。
やはり宗教というのは選挙でも戦争でも何ら関わってくる重要なファクターですね。日本に住んでいると無宗教の人がほとんどなのであまり実感が湧きませんが。
第五章:世界最強の経済大国を目指す中国
世界最大の経済大国の座を争う米中。両国関係が極端に深刻化した場合、世界の株式市場が急落し、世界最大の株式市場を持つ米国の金融システム、そして、経済におおきな悪影響がでることを懸念しています。
第六章:中東は世界の火薬庫
現在のイランとサウジアラビアの対立は、イスラム教の2大宗派であるシーア派、スンニ派の対立でもあります。
なんと、イスラム教人口は世界の19億人。そのうちスンニ派がイスラム教徒の90%と圧倒的多数を占めると始まり・・・中々読み応えがありました。
第七章:アジアとアフリカのポテンシャリティ
アジアにおける植民地の歴史、植民地支配がアジアに与える影響について書かれています。又、華僑の進出とアジアの成長について東南アジアでは華僑・華人企業が多くの産業を支配しているのです。世界各地にチャイナタウンがあるように。
金融と歴史を追っていくと面白いですね。もっと色んな事を知りたくて、今日も図書館にいってきます。