たびぽん

旅のぶろぐとおもろいこと。特にテーマはなく、書きたいことを書いてます。

富、権力、名声、全てを手に入れた人間が望むものは?

富、権利、名声、全てを手に入れた王のような人間が望むもの、快楽は一体何だろうか??と前から思っていた。

勿論、その身分になる人間はほんのひと握りであるし、自分はなることもないだろう。いや、なれないだろう笑
でも、やっぱり考えてしまう。
人間の欲求が満たされれば、次の欲求が現れる。
では、王様の欲求が満たされた時は・・・・?
「スリ」を読んだ時になんとなくこれが答えなんじゃないかなと思った。
掏摸 (河出文庫)

掏摸 (河出文庫)

 

 「昔、まだ奴隷制度があった頃のフランスに、ある貴族がいた」

 

「その貴族の城の使用人として、13歳の少年が売られてきた。・・・美しい少年だ。その貴族は人生に飽き、何か愉快なことを探していた。有り余る金を散財し、手に入れるモノは全て手に入れた。様々な女を毎日のように抱いたし、権力も、名声も、全てを手に入れた王のように君臨していた。」

 

「貴族はその少年を見ながら、こいつの人生を、自分が完全に規定してやろうと思った。こいつの人生の進路、その喜びや悲しみ、そしてその死まで、自分が全て決めてやろうと。常にヤーヴェの管理下にあった、アブラハムやモーゼのようにだ。・・・貴族は1年かけて。その少年の人格と能力を観察した。こうすれば、こいつはこうなるだろうとおおよその見当をつけた。紙を取り出し、何日もかけて、貴族は少年のこれからの人生を記し始めた。運命のノートだ。そのノートの内容は、もう変更されない。そこに書かれている通りに、少年は生きていくことになる」

そして、運命のノート通りに生きる。(詳細は本の中に)
 
少年は、自分のこれまでの人生が書いてある運命のノートを渡され、貴族の前で殺されることになっていた。少年は座り込みながら、これまでの全てを理解することに、長い時間がかかっている。あらゆる感情で震えた少年が全てを理解し、貴族を見上げた時に後ろにいた兵士がその少年を刺した。
 
その貴族は、快楽に震えていたそうだ。女との喜びや富や名声では決して味わうことのできない、圧倒的な快楽で、貴族は笑うことも忘れた真剣な表情で、ただただ、何かを突き抜けたような真剣な表情で、その快楽を感じ続けた。
 
これを読んで、狂ってると思いませんか?
これが答えですかね。
 
人間、全ての欲が満たされた時、最後は狂っちゃうんじゃないかな。